スカートの風―日本永住をめざす韓国の女たち |呉 善花
スカートの風―日本永住をめざす韓国の女たち
呉 善花
角川書店 刊
発売日 1997-02
韓国のドラマや映画の観賞に必要な本 2004-01-18
だいぶ昔に読んだ本なのですが、最近の韓国映画やドラマが頻繁に流されるようになって、ふと思い出し再度読みなおしてみました。というのも本書には韓国特有の女性問題や、芸能人の社会的な地位づけなどが書かれてあったからです。
日本の芸能人は華やかで、お金持ちで、社会的にも恵まれた人々との印象が強いのですが、韓国の場合は全く違います。 また安里さんの「東京コリアン純情日記」(1999年出版)や本書(1990年出版)などでも指摘しているように韓国特有の女性問題があります。初恋の人の持つ意味は日本のそれとは比べものになりませんし、また女性の留学のもつ意味も深いものがあります。これらのことを充分認識して韓国ドラマや映画をみる必要があります。
コスモポリタンになりたい人、必見 2005-04-23
この本は、普通の人が、日本(外国)での生活で様々な体験をし、悩み、考えて`コスモポリタン'に到る経緯を綴った本です。他の国も自分の国の様に愛せるのが`コスモポリタン'です。この本の対極にあるのが、韓国人で「悲しい日本人」を書いた、田麗玉さんです。この人は、他の国を自分の国の基準、常識、価値観というフィルターを通してしか見れない`田舎者'です。コスモポリタンになるのに、韓国人や日本人など何人というのは一切、関係ないです。その人、個人の資質の問題です。コスモポリタンを目指す人、必見の書です。出来れば、「スカートの風」と「悲しい」日本人を比較しながら読むのをお勧めします。
新しい本 2001-08-17
これまで何冊か日本と韓国に関する本を読んだが、多くの本が感情的に片方だけを非難するという内容であった。この本がそれらとは違うのは、済州島出身の留学生であるという作者の立場からか日本と韓国の違いを冷静にとらえている点である。普段では気づくことができないでいる自分と日本人の特徴や、一見いつも怒っているようにしか見えない韓国人の何故かを知ることができる本である。
軽い読み物として 2002-12-07
韓国人女性による韓国批判の、軽い読み物として読めば、この「スカートの風シリーズ」は、面白いと思います。
ですが、この本を読んで、書いてあることが全て今の韓国に当てはまると思ったら、それは大きな誤解になります。 この本が書かれた当時から10年以上がたち、韓国は激変しました。私はソウルに住んで3年になりますが、今のソウルでは、夫の家庭内暴力に妻が親権と離婚を訴え、訴訟を起こすし、ファーストフードやファミレスが浸透して、キムチを食べられない子が増え、親は「学校給食はから過ぎる」と文句をいうし、自立して、出産しても働き続ける女性も多くなりました(以上、すべて知人の韓国女性たちのことで、実話です(笑))。 昔は男の子を産むまでは、嫁はがんばって何人も子供を生んだ様ですが、知り合いの韓国人女性は、女の子を二人生んだら、義母から、
「男の子を産もうとがんばらなくてもいい。3人もいたら学費がたいへんでしょう。」
と、釘をさされ、本人が、「もう一人生みたい。男の子が欲しい」と嘆く始末。 女性の美容熱はいまだ衰えていませんし、本書の通りのケースも勿論あると思いますが、韓国人の意識が変わってきているのは事実です。「今の韓国は、本書の時代とは違う。これは一昔前の話。」
と思って読んだ方がいいと思います。
呉善花さんの著作は日本人に自信を与えてくれます 2005-04-30
本書は書き下ろし本として出版されたようですが、多数の短いコラムを一冊の本にまとめたような構成になっています。穏やかで品と味わいのある著者一流の文章には、これが日本語を外国語として学んだ外国人が書いた文章であることを考えると、率直に敬意をおぼえます。副題が示すように、本書が最も頁を割いているのは韓国クラブで働く韓国人ホステスたちについてです。しかし、このテーマで書かれたコラム群は正直それほど面白くありません。キム・ユンジン(『シュリ』)、チェ・ジウ、S.E.S、BOA、ユンソナ、チョン・ジヒョン(『猟奇的な彼女』)、日本でもお目にかかる韓国の芸能人に対して日ごろから一体韓国には美人がいないのかと首を傾げているレビュワーは、「韓国クラブのホステスは美人揃い」とか「日本に来る韓国人留学生には美人が多い」といった記述にはかなりの違和感を覚えます。韓国クラブに関するコラムはさておき、本書に多数収録されている親日的日韓比較文化論には共感と感動を覚えました。著者は日本に対する深い敬意を感じさせる温かい文章で、日本人の美徳を数多く取り上げています。私は著者が指摘する日本人の美徳を「なるほど、なるほど」と目から鱗が落ちるような気持ちで、同時に「うん、うん」と深く同意しながら読みました。コラムで指摘されている日本人の数々の美徳を、我々は皆知っているのです。ただ外国人に指摘してもらわない限り、なかなかそれらの美徳を意識することができないのです。この本を読むと、日本人読者は単純に非常に良い気分になってしまうと思います。それでよいと思います。この本はけして韓国批判ありきで書かれた本ではありません。著者は韓国批判のために日本を利用していませんし、首を傾げるような日本賛美は皆無です。警戒せず安心して酔うというのが、本書の正しい使用法ではないでしょうか。
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